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コラム

2019.06.27 ♦クラウドERP♦

ITシステム"2025年の崖"って何? いまこそ次の基幹システムを考えるとき

2018年9月、経済産業省から衝撃的なレポート『DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』が発表されました。DXとは「デジタルトランスフォーメーション」のことで、このレポートでは日本企業がレガシーなシステムを抱え続けていると、2025年以降に年間最大12兆円の損失が発生してしまうと予測しています。今回はこのレポートの内容を紹介するとともに、次世代の基幹システムについて考えてみます。

複雑化・ブラックボックス化した既存システムの弊害

『DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』では、2025年以降の損失についてだけでなく、2025年までの間に複雑化・ブラックボックス化した既存システムをアップデートしていくことで、DX(デジタルトランスフォーメーション)が実現され、2030年には実質GDP130兆円超の押上げにつながるということも指摘しています。

問題視されているのは「老朽化、複雑化・肥大化、ブラックボックス化した既存システム」、いわゆるレガシーシステムです。長い間デフレ不況に悩まされ続けた企業では、システム関連予算を削ってきました。そのためレガシーシステムが残存しつづけ、トラブルや障害で稼働に支障をきたしながらも「だましだまし」使い続けてきたという経緯があります。

こうした状況が続くと、問題となるのは人材です。社内にも外部の協力企業にも、システム全体のことを隅から隅まで熟知している人材がいなくなります。つまり「ブラックボックス化」が進むのです。さらに、トラブルが多発するなかで、IT人材を保守関連に当てる割合が多くなり、仕事の大半が基幹システムなどの「お守り」という状態になります。このことで若いIT人材の定着率が下がり、ITを活用した新しいビジネスモデルの構築といった「攻め」の経営がままならなくなります。つまり「DXが大幅にスピードダウンする」ということです。

基幹システムはなぜ「レガシー」となるのか

同レポートでは、国内企業の実情についても調査しています。これによると、8割以上の企業がレガシーシステムを抱え、レガシーシステムの保守・運用にIT・ソフトウェア人材を割かれ、貴重な「IT人材資源」の"浪費"につながっていると指摘しています。

ここで、基幹システムがレガシーシステムとなっている場合を考えてみましょう。

企業の規模にもよりますが、一般に財務・会計・販売・調達・製造などに関わるデータを扱う基幹システムは、ソフトウェアもハードウェアも概ね5年程度で更改するのが普通です。また、パッケージ製品ではなく、一から作りこむスクラッチ開発による基幹システムでも、毎年問題点を抽出し、計画的に改善していきます。

しかし前述のように、IT予算が削られていくと、こうした更改・改善が後回しになり、業務部門からの改善要求にも対応できないまま時間が経過します。その結果、新しく機能追加しようにもアプリケーションが対応できなかったり、処理能力が低下して夜間のバッチ処理がなかなか終わらなくなったり、エンドユーザーの使い勝手が悪くなったり、という問題が噴出することになります。

「記録する」ことから、「活用する」ための基盤へ

ここ数年のERPなどの基幹システムの役割の変化も考慮する必要があります。

かつての基幹システムは、主として重要な経営データを記録するという役割を担っていました。しかし、経営関連の規模の大きなデータ、つまりビッグデータを活用するという動きが活発化し、さらには、分析システムやマーケティング、顧客管理システムなどと連携し、動的に利用することが当たり前になってきました。つまり、基幹システムには「記録する」という役割とともに、他のシステムと迅速に連携して必要なデータを提供するという役割が求められるようになったのです。複雑化・ブラックボックス化したレガシーシステムでは、こうした役割は担うことができません。

これからの基幹システムを考えるうえで必要なことは、これまでの延長線上で基幹システムをとらえるのではなく、一から業務とシステムの関係を見直すことでしょう。そして、データ活用を主眼に置きながら変化に対応できる仕組みを構築することを考えるべきでしょう。かつて基幹システムは、各業務部門の要求を最優先に構築されてきた傾向にあります。そのため、さまざまな「個別対応策」が講じられ、逆にいま、それらの策が足かせとなっているケースもあります。

さらに将来のことを考え、低コストで効率的にシステムの更改を可能にするアーキテクチャを目指す必要もあります。そこで選択肢の一つとして考えられるのが、クラウドの活用です。基幹システムでのクラウド活用には多様な方法がありますが、昨今のクラウドサービスは、ユーザーごとの事情に対応した機能も豊富にそろっています。また、クラウドとオンプレミスの併用により、ハイブリッド構成も検討に値します。

基幹システムをどのように変身させるかは、IT部門が中心になって行うしかありません。2025年を一つの節目と考え、今から準備に取りかかってみてはいかがでしょうか。

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