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コラム

2020.8.27 ♦会計♦

経理部門のペーパーレス化、そのメリットと実現のためのツール

業務のペーパーレス化のメリットには、印刷費や紙コストの削減、保管スペースの削減などがまず考えられます。しかし、そうしたコスト削減だけでなく、ペーパーレス化を起点として実現できる業務効率化や生産性向上こそ、大きなメリットと言えるでしょう。この記事では、経理部門の視点でペーパーレス化のメリットや実現のためのツールをご紹介します。

1. 経理部門のペーパーレス化がしやすくなった経緯(電子帳簿保存法の改訂)

経理業務は、見積書、請求書、領収書など、様々な紙があります。働き方改革を推進していく中で注目されていたペーパーレス化ですが、新型コロナウイルスによって在宅勤務への要請が高まり、対応が求められています。経理部門においても、あらためて「ペーパーレス化を進めなければ、結局オフィスに出社して仕事をせざるを得ない」と感じた方も多いのではないでしょうか。

これまでは法律面でペーパーレス化を進めにくい面がありました。しかし、2016年と2018年に「電子帳簿保存法」が大幅に改訂され、さらに2020年10月から実施される一部見直しによって、経理部門におけるペーパーレス化を進めやすくなります。

具体的には、従来、電子化されたデータに関する書類は原則7年間の原本保管が必要でしたが、2016年の改定で不要となりました。また、それまで電子データで保存することが認められていた国税関連書類は、スキャナを使ってスキャンした画像のみでしたが、2018年の改定ではスマホで撮影されたデータに関しても電子データと認められるようになっています。

そして、2020年10月1日からの主な改正点は以下です。保存時のタイムスタンプの規定についてですが、発行者のタイムスタンプがあれば、受領者側ではタイムスタンプは不要となります。もう一点が、受領者が自由にデータを改変できないシステムやサービスを利用している場合にも、受領者側ではタイムスタンプは不要となります。

2. 経理部門のペーパーレス化のメリット

経理部門のペーパーレス化のメリットとして、紙の書類の印刷・保管コストなどの削減があげられます。また、書類の郵送やファイリング作業の負担も軽減できます。

しかし、もっと重要なことは、ペーパーレス化して書類を電子ファイルとして扱うことで、いつでもどこからでも書類が使えるようになり、業務効率化や経理部門のテレワークを実現できるということです。領収書や請求書のシステムへの手入力、入力データの整合性チェック、月末月初の業務集中など、経理部門を悩ませる紙を扱う業務プロセスを改善することができます。

図:経理部門におけるペーパーレス化のメリット

  • ・紙そのもののコストや印刷費、保管コストの削減
  • ・紙にまつわる負担の軽減
  • ・書類管理や検索のしやすさの向上
  • ・情報漏えいリスクの軽減
  • ・業務効率化や生産性向上
  • ・経理部門の月末月初の業務負荷軽減
  • ・経理部門のテレワーク(在宅勤務)実現

3. 経理部門のペーパーレス化における課題

ただし、経理部門でペーパーレス化を進めるにあたっては課題も残ります。たとえば、IT関連機器やソフトウェアを購入するための費用、従来の業務プロセスを変更することによるスタッフの心理的抵抗、操作やオペレーションを新たに覚えなければならないといったことです。

しかし、これらはペーパーレス化に限らず、業務改善やそれに伴うシステム導入全般で言える課題です。ペーパーレス化によるメリットを丁寧に説明するとともに、システムなどの導入にあたっては、従業員へ十分なサポートを行うことが大切です。

4. 経理部門のペーパーレス化を実現させるツール

ここで、ペーパーレス化を進めるうえで、どのようなツールが必要なのかを整理しておきましょう。

まず、経理業務に限らず一般的に必要とされるツールとして、クラウドストレージや文書管理ツール、Web会議ツールなどが挙げられます。部門内外との折衝やコラボレーションを進めていくうえで、ワード、エクセル、パワーポイント、PDFなどの文書が発生します。クラウドストレージや文書管理ツールは、これらを安全に保管し、必要な人と共有しやすくします。また、Web会議ツールは、違った場所にいるメンバーと資料を共有しながら会議や打ち合わせが行えます。当然のことながら、会議のためにわざわざ資料を印刷する必要もありません。

経理部門では、紙として処理しなくてはならないものの代表として、外部からの請求書や領収書などが挙げられます。こうした外部から寄せられる紙書類のペーパーレス化に役立つツールの1つがAI-OCRであり、もう1つが経費精算関連のクラウドサービスです。

AI-OCRは、従来のOCRにAIを搭載したもので、紙の領収書の内容をこれまで以上の正確さで認識できます。OCRは古くからある技術ですが、読み取り精度の問題などで大量の書類を読み取り、業務の中で生かすには難しい面がありました。しかし、一般的な文字の癖や領収書などの書式を学習しているAIは、読み取り精度を大幅に向上させています。

経費精算関連のクラウドサービスでは、領収書などを各社員がスマートフォンで撮影し、必要項目を入力、それらのデータをクラウドに送ることで面倒な入力の手間を省くことができます。データの整理や処理も自動化させることができるので、大幅な時間短縮が可能です。こうしたサービスがあれば、経理担当社員もテレワークを気軽に利用することも可能となりますし、経費精算のために月末月初に残業するといったことも少なくなるでしょう。

このほか経理・人事業務のペーパーレス化に貢献するツールとして、勤怠管理システム、給与明細閲覧システムが挙げられます。勤怠管理システムを導入すれば、タイムカードや勤務台帳などが不要になるとともに、テレワークの際にも正しく勤怠を管理・把握できるようになります。また、給与明細閲覧システムも、印刷コストや配布の手間を削減することができます。

5. まとめ

これらのシステムの選定にあたっては、ペーパーレス化やテレワークをどこまで進めていくかという計画を、できるだけ明確にしておくことが肝心です。そうした青写真があれば、各システムやクラウドサービスの連携、将来的に必要な機能強化も想定できます。システムの提供会社は多くの解決策や事例を持っているので、ペーパーレス化の対応にあたって相談するのも有効です。

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