組織を強くするクラウドERP <ProActive>
 
組織を強くするクラウドERP <ProActive>
コラム

2020.01.20 ♦トピックス♦

持続可能な開発目標「SDGs」に、企業はどう向き合うべきか?

最近、「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」というキーワードをよく耳にするようになりました。SDGsとは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略で、グローバルな社会課題を解決し持続可能な世界を実現することを目指して国連で採択された国際目標です。今回はSDGsの基本的な概念と企業が取り組む意義を解説します。

そもそもSDGsとは何なのか

SDGs とは、2015年9月の国連サミットにおいて全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に示された2030年までの国際目標です。具体的には、以下の17の目標で構成されています。

図:SDGsの17の目標

図:SDGsの17の目標

あらゆる国や組織に適用される普遍的な目標

経済産業省のSDGs経営/ESG投資研究会(2018年11月発足)が取りまとめた「SDGs経営ガイド」によると、SDGsの注目すべき点は、先進国が自ら国内で取り組まなければならない格差の問題や気候変動対策などの課題を含む、あらゆる国や組織に適用される普遍的(ユニバーサル)な目標であるということです。また、その達成のために、先進国も途上国も関係なく各国政府や市民社会、民間企業を含む様々なアクター(主体)が連携してグローバル・パートナーシップを組んで取り組みを進めていくことも重要な点です。

実は、SDGsの前身である2015年までの目標として、「MDGs」(Millennium Development Goals:ミレニアム開発目標)がありました。これは、2000年の国連ミレニアム・サミットで採択された「国連ミレニアム宣言」と1990年代に開催された主要な国際会議やサミットでの開発目標を集約したものでした。MDGsは15年間で一定の成果を上げましたが、もともと開発途上国を対象とした限定的なもので、その策定も国連の専門家主導で進められていました。また、深刻さを増す環境汚染や、気候変動や頻発する自然災害への対応も盛り込まれていませんでした。

MDGsに対してSDGsは、開発途上国だけでなく、先進国も含むあらゆる国や組織を対象とする普遍的な国際目標と位置付けられており、企業はSDGsを「共通言語」として世界中のステークホルダーとコミュニケーションをしながら、同時に、SDGsというフレームワークの中で評価される、そんな時代が到来しつつあると言えるでしょう。

SDGsに取り組まないリスクとは

民間企業によるSDGs経営と、投資家によるESG投資は、裏表の関係にあると言われています。ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったものです。いま企業の長期的な成長のためには、この3つの観点が不可欠だという考え方が企業の株主である機関投資家の間で急速に広まりつつあります。

これまでも、企業の多くは、持続可能な社会やESGの実現に向けた取り組みを先行して行えば、企業価値が高まり、競争力向上につながるとは考えていました。しかし、最近では、こうした取り組みはどの企業も一般的になってきており、むしろSDGsに取り組まないほうのリスクが高いというように、企業や投資家の見方が変化してきています。世界全体がSDGsの達成を目指す中で、それを無視して事業活動を行うことは、企業の持続可能性を揺るがすリスクが高いと言えるわけです。SDGsに取り組まないリスクとしては次のようなことが挙げられます。

・企業の評判が下がる
・規制が強化された際に規制に抵触する
・消費者が商品を購入してくれなくなる
・投資家が投資先として見てくれなくなる

企業にとってSDGsの取り組みは、リスクを回避するのに有効な手段であると同時に、企業の存続基盤を強固なものとし、未来の市場を創造する大きな「機会」を提供するものとなるはずです。これまで、SDGs に関する取り組みは、コストとして扱われ、獲得した利益を使って行われがちでしたが、今後はSDGsを将来のマーケットを見出す魅力的なツールとして捉え、積極的に投資していく方向に舵を切る必要があるでしょう。

実際にSDGsの取り組みによって、どの程度の規模の市場が創出されると見込まれるのでしょうか。国連開発計画(UNDP)によると、SDGsの目標達成に向けて、世界で年間5~7兆ドルの投資が行われ、そのうち開発途上国の投資は1~2兆ドル、先進国の投資は最低1.2兆ドルになると試算されています。これは、SDGsへの潜在的なニーズの大きさを示しています。そして、SDGsが達成された場合、労働生産性の向上や環境負荷低減などによる外部経済効果を考慮に入れると、2030年までに年間12兆ドルの新たな市場が生み出されると見込まれています。

このように、SDGsの取り組みは、世界の企業や社会に大きなメリットをもたらすと期待されています。

(参考資料)

SDGs経営ガイド(経済産業省,2019年5月)
SDGs経営/ESG 投資研究会報告書(経済産業省,2019年6月)

資料請求・お問い合わせ

まずはお気軽にお問い合わせください。

03-6772-9700

受付時間 9:30~17:00(土日祝除く)