導入事例 ハナマルキ株式会社
「ProActive for SaaS 人事・給与」を活用した人事・給与業務のアウトソーシングにより、通常業務を5割削減、ペーパーレス化を推進
- 事業内容
- 味噌醸造販売および加工食品製造販売
- 業種
- 食品
- 導入製品/サービス
- 株式会社パソナHRソリューションとの協業による「ProActive for SaaS 人事・給与」を活用した給与計算アウトソーシング(BPOサービス)
- 人事総務部門の業務負荷、業務の属人化
- 制度改定や年末調整のパッチ適用など、システム改修対応
- 約5割の業務削減
- 法改正等に伴うシステム対応の工数削減
- ペーパーレス化の推進によるテレワークの実現
伝統と進取のバランスをとりながら、お客様の豊かな食文化に貢献
御社の事業内容を教えてください
弊社は1918年の創業以来、「素材とモノ作りを大切にしていく」という企業理念のもと、100年以上にわたって日本の伝統食である味噌をお客様に届けてきました。また、2012年には、塩こうじを搾って液体化した万能調味料「液体塩こうじ」を発売し、国内外に拡販を進めるとともに、タイに専用工場を新設するなど、積極的な海外展開も進めています。(下村様)
人材不足や業務の属人化に課題が
BPOサービスの検討に至った背景と悩みを教えてください
最初にBPOを検討し始めたのは、5年ほど前のことです。当社の人事総務部は営業・製造関係以外のすべての総務や庶務を担っていますが、当時は実務担当者の私と部長の2名だけで、どちらかが欠けたら業務が回らなくなるという精一杯な状況でした。さらに、最近は働き方も変わり、それに伴って業務の幅や求められることも拡大しています。そこで、外部に出せる業務は外にお願いして、当社の人事総務部でしかできない業務や、従業員のモチベーションアップにつながる施策などのコア業務に集中できるようにしたいと考えました。
また、社内で複数のシステムがパッチワーク状態になっていたのも課題でした。給与や勤怠管理、会計などそれぞれに別のシステムが動いていたため、すべてのシステムを理解している人がいないと業務が滞ってしまいますし、マスタの作成・変更にも都度人の手が必要という問題もありました。
そのような状況ですと、給与計算を理解している人員が限られてしまいます。育成するにしても2年ほどかかりますし、後継を育ててもその人が退職してしまうとまた人員不足になってしまう。もし誰かが欠けても滞りなく給与が支払われるようにするには、体制の整備が必要だと考えました。(下村様)
丁寧なデモや説明により導入後のイメージがついた
パソナHRソリューションのサービス導入を決定されるまでの経緯を教えてください
これまで使っていたシステムが5年ぶりに大型アップデートすることになり、その導入コストが莫大になるということが大きなきっかけになりました。そこで、2020年3月から本格的に切り替えの検討を始めました。
数多くの会社にお話を伺ったのですが、パソナHRソリューションだけが、営業担当の方だけでなくSCSKの担当者も同席して、デモや説明をしてくださったんです。説明資料だけではわからない実際の導入の姿が想像しやすく、これなら大丈夫だと安心できました。
また、当社は締日が15日、支払いが26日と短いスパンで動いています。他社からは「締日か支払日を変更してほしい」と言われるばかりだったのですが、パソナHRソリューションは柔軟に対応してくださったことも、決め手のひとつでしたね。(下村様)
導入期間が9か月と短期だったので不安が・・・・・・
導入時の懸念事項や不安な点はありましたか?
新しいシステムへの移行期間が9カ月と短期だったので、従来システムと並行で従業員データの移行をしている際は、無事に作業が完了できるかが懸念事項でした。ただ、パソナHRソリューション側から、当社の事情を最大限に考慮した業務フローやスケジュールを提案いただいたので、それに合わせて調整しながらデータ整理を進めることができました。
また、切替後に従来の仕組みをどのように運用していくのかについて、「ProActive」のシステム機能説明の場を設けてもらったことで、導入後のイメージをつけながら進めることができ、安心感につながりました。(山村様)
私は、給与業務に関する経験が一番浅く、まだ一部しか担当していませんでしたし、システム導入業務も初めてのことだったので、自分にできるのか不安でした。でも、「新しいシステムでこの業務はどうなるのか?」といった疑問があれば打ち合わせの場ですぐに質問ができましたし、実現したいことに対してパソナHRソリューションやSCSKの導入コンサルの方が豊富な経験を基に当社に合う手法を提案してくださり、お互いに話し合って一番よいやり方を模索しながら進めることができたので、不安は解消されていきました。(沖様)
ペーパーレス化の推進によりテレワークが可能に
導入後、ProActiveを使って業務をする中で、どのような部分に効果やメリットを感じていらっしゃいますか?
以前のシステムはクラウド化されていなかったので、制度改定や年末調整のパッチ適用など、システム改修を自分たちがやらなければならず、負担が大きいと感じていました。ProActiveはクラウドの人事給与システムなので、法改正対応等のプログラムは自動的に更新されるため、その作業がなくなりましたし、パソナHRソリューションが第三者の目で見てくれているという安心感もありますね。
また、当社はコロナ禍以前にテレワークの仕組みがなかったため、急遽対応を進めました。以前のシステムは会社のデスクトップPCからしか操作ができなかったのですが、今回クラウド化したことで、場所を選ばずアクセスできるようになったのも大きな変化です。
それから、Web給与明細が利用できる点もメリットに感じています。従来は紙明細だったため、テレワークが導入されたとき、不在の従業員の分はロッカーに入れるなどの措置をとったのですが、手渡しできないことや数日従業員の目に触れないことなど、不安感がありました。その点、Web給与明細なら、いつでもどこでも見ることができるので、私たちだけでなく従業員にとっても安心感があると思います。加えて、以前のシステムでは専用の用紙や封緘機が必要で、印刷・封緘・発送だけで半日ほど必要でしたし、郵送のコストもかかっていました。また、いざ発送しても、営業所のある地域が悪天候に見舞われたりすると期日に届かないということもありましたが、Web給与明細を導入してから、それらの課題も解決されましたね。(山村様)
従来は、例えば社会保険の変更がある場合や得喪の手続きに際して、確認書類を作った上で工場・営業所とやりとりが必要でした。新しいシステムでは、データをアップ・通知すればどこからでも見られる機能があるので、時間短縮・業務負荷の低減が進みましたし、社内の連携がシンプルになったのも予期せぬメリットでした。
また、以前のシステムでは特定の操作やデータ登録が決められた時期にしかできないという制約があり、業務が集中してしまうことがありましたが、ProActive導入後は、将来的に発生する変更予定をパソナHRソリューション側に相談しておけばスムーズに対応してもらえるので、自分の業務に集中できるようになり効率的だと感じています。(沖様)
5割の業務削減が実現
具体的にどの程度の業務効率化を実現できましたか?
そうですね、人事給与BPOサービスの導入により、今まで慣例的に行ってきた業務の見直しや個々の届出の必要性などの洗い出しをしてからProActiveへ反映したので、手続きそのものや帳票類がだいぶ整理できました。業務全体の負荷は自分の担当分で5割ほど削減されたと感じています。(山村様)
今まで2名で行っていた業務を1名にする方が効率的、というような見直しも行いました。若干の担当替えなどもあったので、私の業務負荷は3〜4割削減されたかなという印象です。(沖様)
以前は、法改正や社内規程の改正があると、それをどうシステムに落とし込むかまで検討し、その上でシステムに反映してみたものの計算がうまくいかない、他のシステムとの連携がとれないということもありました。人事給与BPOサービスの導入によってシステム間の連携が整理されましたし、規程の改正内容をパソナHRソリューションに相談すると、費用やスケジュール、各種の制限などを含めていくつかの対応パターンを示していただき、その中から選択して反映することができるようになり、プレッシャーとストレスから解放されました。(下村様)
より従業員満足度の高い職場づくりへ注力
今後、人事総務部として挑戦していきたいこと、強化していきたいことについて教えてください
私はハローワークの届出等の業務も担当しているのですが、調査や細かい数字の計算などが必要なので、提出期限がある中でも焦らずやりたいと考えています。ですから、今回効率化できた分、そういった作業をより慎重に、正確に進められるように時間を充てていきたいです。また、ProActiveの導入によってデータ取得が以前より容易になったものもあるので、それらを活用しながら業務を進めていけるといいですね。(沖様)
今回、人事給与BPOサービスを導入したことで、集計結果をデータで貰えるようになり、確認作業などがかなり軽減されました。現在、研修や自己啓発の通信講座などの業務も担当しているので、新システム導入によってできた時間を従業員に還元する方向に割いていきたいと考えています。(山村様)
人事総務の仕事は、計算したり写したりする仕事も重要なのですが、そういった単純作業はシステムで行う環境を整え、人間にしかできない「考える」「創造する」「コミュニケーションする」といった仕事に注力していきたいですね。会社と人、従業員どうしの架け橋となる仕事をするという、人事総務の楽しさを実感できるようになればと思います。
また、コロナ禍やそれに伴うテレワークなどでコミュニケーション不足が懸念されています。本社のフリーアドレス化も進めてきましたが、今後は組織内のコミュニケーションを促進するツールの導入なども含めて、より従業員満足度の高い職場づくりも検討していければと考えています。(下村様)