導入事例 株式会社クボタ
国内農機ビジネスの環境変化に対する業務変革のため、
販社グループ13社の共通基幹業務システムをProActiveで実現
- 事業内容
- 農業、水環境ソリューション、環境ソリューションを提供する幅広い事業を展開
- 業種
- 製造業
- 導入製品/サービス
- ProActive E² 財務会計/管理会計/債権管理/
債務管理/手形管理/資金管理/販売管理/購買在庫管理
株式会社クボタは、変化する国内農機ビジネスの状況を踏まえて、販社グループ13社約6,500名が利用する共通基幹業務システムをProActiveで構築されました。現在では、在庫のリアルタイム把握と業務プロセスの統合による間接業務の効率化を実現されています。今回は、新システム検討の背景から導入効果までを、営業生産性向上推進室 轟氏とICT推進第一部 久保田氏にお話しを伺いました。
- 各社基幹システムのブラックボックス化が進行し、業務プロセスの変革に柔軟な対応ができない
- 企業・業務ごとに個別のシステムのため、在庫状況のリアルタイム把握が困難
- 受注残、在庫状況の一元管理によるリアルタイムな状況把握を実現
- 統合された業務プロセスによる業務の標準化を実現
貴社の事業内容について教えてください
弊社は、「For Earth,For Life」をブランドステートメントとして掲げており、1890年の創業以来、食料・水・環境に関わる地球規模の課題解決に取り組むため、農業、水環境ソリューション、エンジン、建設機械、精密機器、素形材などの事業を世界120か国で展開しています。
国内農機ビジネスの環境変化を受け、新たな環境に適応する業務変革を決定
導入検討の背景を教えてください
国内向けの農機ビジネス市場は、農業従事者の高齢化などもあり、売上の飛躍的な伸長が難しくなってきていました。この状況を踏まえて、営業の生産性向上、間接業務の効率化、サービス強化による顧客の囲い込みの実現による、顧客対応力と収益力の強化が必要と考えました。そこで、国内農機ビジネスにおける改革テーマを設定し、実現していくことを決定しました(轟氏)
改革テーマを設定された時点での各社のシステムはどのような状況だったのでしょうか?
当時の国内農機販社グループのシステム状況は、稼働から20~30年経過していました。さらに、長年の改修や各社固有の業務要件を継続的に取り込んだシステムだったので、ブラックボックス化が進行している状況でした。しかも各社固有かつ業務ごとに個別のシステムでしたので、情報の一元管理による在庫状況のリアルタイム把握や業務プロセスの統合に向けた柔軟な対応は難しく、間接業務の効率改善のための抜本的な見直しが必要な状況でした(久保田氏)
13社 約6,500名が利用する共通基幹業務システムの構築を決定
ProActiveを選定いただいた理由を教えてください
ProActiveを選択したポイントは3つありました。
1つ目は、受発注業務や在庫管理の標準機能が豊富であったことですね。改革テーマの実現要件に対する開発の柔軟性が最も高く、コストも抑えた提案でした。
2つ目は、パッケージの保守期限がないProActive独自のサポートポリシーです。定期的なバージョンアップが必要な製品だと、システム管理面の負荷も大きくなります。バージョンアップ時の労力が不要になれば、その時間を新たな企画の検討、推進の時間に充てられるようになります。
そして3つ目は、周辺システムとの連携を含めたソリューション提案と、豊富なグループ導入実績を有するSCSKの総合力ですね。ProActiveはグループ導入実績が多く、導入手法も確立されており、導入の成功をイメージできました。また、ERP周辺のシステムとの連携も、SCSKの持つ高い技術力とシステム構築実績、プロジェクト品質を保つ開発標準など、安心して任せられると感じました(久保田氏)
13社を段階的に導入。先行グループの稼働時に導入効果を実感
導入後の状況はいかがでしょうか?
13社を段階的に導入したのですが、第1グループの導入時に、グループ各社の業務プロセスをProActiveの機能を基準に整理しました。各社との調整を含め、新業務プロセス策定は苦労もありましたが、各社各様だった業務プロセスを統合できました。この新業務プロセスによって、事務作業の標準化と、受注残や全体の在庫状況の一元管理が実現され、リアルタイムな情報把握が可能になりました。当社および稼働済みのグループ各社は、業務効率の改善効果を実感しています(轟氏)
間接業務の効率化という点では、どのような効果が得られたのでしょうか?
見積、受注、返品などの伝票承認が電子化されたため、承認スピードが向上しました。また、販売管理から会計までのシステムが統一されたので、情報の2重登録も不要となりました。そのため、本来行うべき業務にかける時間を増やすことができています。(轟氏)
将来的な目標の達成に向けて、SCSKの継続的な提案とProActiveの進化に期待
今後のSCSKとProActiveに期待することを教えてください
私どもが掲げている改善目標を達成し続けていくには、SCSKからの継続的な改善提案と時代に応じたProActiveの進化も重要であると考えています。今後もSCSKに期待をしています (久保田氏)