お役立ちコラム

日本企業の従業員の健康意識の傾向とは
~健康経営を支援するUwell事業の健康サーベイ結果から~

日本企業の従業員の健康意識の傾向とは~健康経営を支援するUwell事業の健康サーベイ結果から~

※本ブログは、2025年8月25日に旧ブログ(note:SCSK健康経営)にて掲載したものを、内容はそのままに当サイトへ移設・再掲載しております。ご参考までに、掲載内容は、当時の情報となりますことをご了承ください。

はじめに

第一回目のブログでお伝えしたように、私たちSCSKでは、企業で働く社員の一人ひとりが、ワーク(仕事)とライフ(生活)を充実させることができれば、それが活力溢れる社会の実現につながると考え、健康経営を通じてこうした組織づくりを支援し、社員が輝ける環境を創造したいと考えています。

当社のこれまでの経験と知見の蓄積を活用して、同様の考えのもとに健康経営に取り組む企業の組織づくりに役立ちたい、という思いをもって、健康経営支援ビジネスとして「Uwell(ユーウェル)」を立ち上げました。Uは「You:あなた」「Unit:組織」を指し、Wellは「Wellness:健康」「Well-Being:幸せ・やりがい」を指しています。私たちのサービスが、社員の皆さんや組織のより良い状態に貢献できるように、との想いを込めました。

この事業を通じて、健康で活気あふれる職場が新たなイノベーションを生み出し、お客様に最高の価値を提供する原動力となるような好循環を多くの企業に広げることに貢献していきたいと考えています。

本事業のサービスのひとつである「健康サーベイ」を2024年度に約4万人のビジネスパーソンに対して実施しました。今回のブログでは、このサーベイの結果から見て取れる企業の従業員の健康意識の傾向をお伝えしたいと思います。

健康サーベイから見えてきた特徴

健康サーベイは、SCSKが2014年から実施してきた従業員向けの「健康意識調査」です。SCSK社内向けオリジナル設問を除いた全26問で構成し、「健康サーベイ」としてサービス化。特長として、「他社との比較」があり、利用企業の健康経営における現在地が分かるとともに、健康経営施策検討に向けた客観的な気づきを得ることができます。また、繰り返し(毎年)実施し、社内にフィードバックすることにより、回答する従業員の皆さんにとって、健康上意識して取り組むことが好ましい行動習慣や健康意識が身につく事になります。
例:運動・食事・睡眠・セルフケアに関するよい行動習慣、健康意識の習得

2024年度は、健康経営アライアンスに参画する企業・団体に対してサービス提供を行い、20社約4万人の参加となりました。成果として、パフォーマンスへの影響が一番大きい項目が「睡眠」であるという分析結果がみえてきました。また、「仕事と治療」「仕事と育児」の両立において、両立が困難だと感じている人ほど、睡眠時間が短くなる傾向となっており、翌日のパフォーマンスに影響を与えていることもみえてきました。これらの数値は企業ごとに差が出ており、「両立支援策」とそれを活用できる「企業風土」が重要であることを示唆しています。
この点を少し解説します。(ここでは、仕事と治療の両立について記載します)

仕事と治療を両立している方の割合は、20社において、30%程度であり、概ね同じ出現率となっていました。一方で、両立の具合を聞く質問において、「両立が困難」「かなりの努力が必要」と答える方々の出現割合は、SCSKの出現率と比較して、その他の企業は概ね2~4倍となっていたのです。
困難と回答した方々のパフォーマンスは同社全社員や両立ができている方々のパフォーマンスと比較して10~20ポイント程度下がる結果も出ており、両立の困難な状況がパフォーマンスを大きく落とすことにもつながっていることが見えてきました。各社の人事担当者の皆さんと意見交換を通じて、

  • ・働き方の柔軟さ
  • ・両立支援制度の使いやすさ

など、働き方や休暇の取り易さ、さらには支援制度などの有無が、両立の難しさを左右する要因になっていることが浮き彫りになってきました。
制度は設けることが目的ではなく、利用しやすい仕組みであることはもちろん、利用しやすい職場環境であることが重要だと言えます。

まとめ

今回は、Uwell事業のサービスのひとつである健康サーベイの結果からみえてきた各社の課題についてお伝えしました。
本事業では、サービス内容を拡充しつつ、他社への導入事例を増やしていきたいと考えています。
多くの企業・団体の皆さんに健康サーベイをご利用いただき、各組織の健康経営上の「現在地」を把握し、的確な課題解決に向けた一歩を踏み出していただければ幸いです。
多くの方々のご利用が、比較可能性を高め、業種・業界別分析など多角的な活用へと広がります。
皆さんのご活用を心より、お待ちしております。
下記のUwell健康サーベイ紹介ページより、お問い合わせ・お申込みください。

今回のブログ(第14回)をもって、本ブログの第1クールを終了とさせていただきます。
今後は、その実例などをご紹介していきたいと思っていますので、しばらくお待ちください。なお、健康経営を進める上での疑問につきましては、ぜひ質問としてご連絡ください。本ブログに回答アドバイスとして記載させていただくなど、新たな取り組みも挑戦したいと思っています。

本ブログが、皆さんの健康経営を進める上での、良い気づきにつながることを願っています。

※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

今日の健康経営あるある

他社の健康経営担当者の方から、「SCSKさんは、健康経営における成果をどこにおいているのですか?」との質問を受けることがあります。
健康経営の戦略マップで考えた場合、「生産性」「社員満足度・働きがい」になりますが、SCSKにおける健康経営(含む、働き方改革)の取り組みにおいて、「生産性を高めるために残業削減が必要だ」「働きがいを高めるために、健康リテラシーを高めよう」との掛け声にはならないです。
「社員一人ひとりの健康は、個々人やその家族の幸せと事業の発展の礎」であると定義したSCSKにとって、生産性向上のために健康経営を行っているわけでは無いのです。
現在の健康が、5年後も10年後も維持・向上している状態が好ましいのであり、そのためのリテラシーや行動習慣の定着が、結果としてパフォーマンスの発揮度合いにつながるのではないでしょうか。
会社として、さまざまな支援・施策を通じて、働きやすくやりがいのある会社を目指した取り組みが、社員の皆さんの心に響き、一つひとつの行動に、意識に変化を与えてきたのだと言えます。その積み重ねにより、会社と社員の皆さんとの信頼度は確実に高まったと感じています。その意味で、成果の一つがこの「信頼度」なのではないでしょうか。

これまでの健康経営あるあるの一つひとつが、「確かに!」「そうそう」といった共感や「そうだったの?」「へえ」といった気づきに繋がっていれば、幸いです。

SCSK株式会社 PROACTIVE事業本部 Uwellビジネス部 部長(兼)人事本部 Well-Being推進部

杉岡孝祐

住商情報システム株式会社(現SCSK株式会社)入社。 人事(採用、育成、人事企画)11年、広報(社内外情報発信、メディア対応など)10年経験。 広報部時代の2011年に経営統合(現在のSCSKに)を経験し、その後の「働き方改革」「健康経営」を広報の責任者として、社内外へ発信。各種メディア対応を通じ、社内外へのPRを実現。 2019年4月より人事に異動し、健康経営の企画・推進責任者。 2023年4月、健康経営の新規事業化を目的に異動。(人事兼務)

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