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コラム

2019.04.27 ♦人事♦

パワーハラスメントやサービス残業、企業が見て見ぬふりをできない時代に

企業には多くの場合、パワーハラスメント(パワハラ)やサービス残業など背を向けられない負の側面が存在する。厚生労働省は2018年11月19日、労働政策審議会の分科会を開き、パワハラ防止策を企業に義務付けるための法整備を実施する方針を示した。働きやすい環境づくりに向けて国の動きが進む中、企業としてパワハラやサービス残業にどう対応していけばよいのだろうか。

パワハラ、サービス残業の実態、具体例

厚生労働省の平成28年の調査によると、従業員向けの相談窓口で従業員から相談の多いテーマはパワハラが32.4%で最も多い。過去3年間に1件以上パワーハラスメントに該当する相談を受けたと回答した企業は36.3%に上る。

厚生労働省は、企業において実際に生じたパワハラのケースを以下のように分類している。指導が行き過ぎにより物を投げて怪我をさせたなどの「身体的な攻撃」、大勢の前で叱責する、大勢を宛先に入れたメールで暴言を吐くなどの「精神的な攻撃」、ある社員のみを意図的に会議や打ち合わせから外すなどの「人間関係からの切り離し」、英語が苦手な社員を海外業務に就かせるなどの「過大な要求」、プロジェクトに参加させてもらえないなどの「過小な要求」、パートナーや配偶者との関係などプライベートを詮索するといった「個の侵害」などだ。

一方、サービス残業とは、労働基準法が定める法定労働時間である「1日につき8時間、1週につき40時間」を超えて働いた場合や、法定休日に働いた場合に、それに応じた割増賃金が労働者に支払われなかったケースのことを指す。

パワハラ、サービス残業のリスク

パワハラ、サービス残業など企業として守るべき事柄が守れない時、企業はさまざまなリスクに直面することになる。

1つは従業員の不満が高まることによる離反、生産性の低下である。さらに、パワハラやサービス残業の実態を放置することにより、それを耳にした顧客からの信頼を失うリスクが考えられる。株価が下落すれば、経営責任を問われるケースも出てくる。パワハラ訴訟において5000万円を超える賠償事例が多くあり、1億円を超えるものも発生しており、大きな経営リスクといえる。

パワハラへの具体策とその効果

厚生労働省の調査によると、このような負の側面への対応に決定的な一打はなく、企業がそれぞれ地道な対策を積み重ねているのが現状のようだ。

パワハラを予防するために企業が実施していることは、上位から「相談窓口を設置した」(82%)、 「管理職を対象にパワーハラスメントに ついての講演や研修会を実施した」(63%)、「就業規則などの社内規定に盛り込んだ」(61%)、「一般社員等を対象にパワーハラスメントについての講演や研修会を実施した」(41%)の順だった。

一方、効果を実感できた取り組みは「管理職を対象にパワーハラスメントに ついての講演や研修会を実施した」が74%で1位。「一般社員等を対象にパワーハラスメントについての講演や研修会を実施した」が69%で2位、「相談窓口を設置した」が60%で3位となっている。

このように、パワハラの防止に対しては、部下や後輩への指導方法について上司向けの研修やコーチングによる周知、メンター制度の導入により後輩への接し方を指導するといった方法が主流になっている。

また、企業による働きやすい職場づくりとして、職場の懇親会への助成制度、座席を固定しないフリーアドレス制度を導入する企業もみられる。

厚生労働省の残業規制の通達

厚生労働省はサービス残業への対策として、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置をガイドラインとして示している。特に使用者は、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、適正に記録することとしている。

タイムカード、ICカード、PCの使用時間の記録など客観的な記録がベースになる。また、労働者が自己申告できる時間数に上限を設けるなど、自己申告を阻害する措置を設けてはならないと定めている。

働き方改革の注目度上昇や、ソーシャルメディアの普及によって「うわさ」がすぐに拡散する環境になっていることなどから、パワハラやサービス残業といった経営にまつわる負の側面から目を背けることに、大きなリスクが付いて回るようになってきた。企業はできる限り実態を把握し、ITの力を取り入れながら、積極的に解決に向けて取り組むことが不可欠になっている。

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