お役立ちコラム

健康経営の次のステップ~社員がより健康に、より意欲的に働ける環境の創出に向けて~

健康経営の次のステップ~社員がより健康に、より意欲的に働ける環境の創出に向けて~

※本ブログは、2025年7月21日に旧ブログ(note:SCSK健康経営)にて掲載したものを、内容はそのままに当サイトへ移設・再掲載しております。ご参考までに、掲載内容は、当時の情報となりますことをご了承ください。

はじめに

これまでのブログでお伝えしてきたように、SCSKが健康経営で目指すのは従業員の健康維持・増進に留まらない「社員の健康やWell-Being(ウェルビーイング)が向上し、結果として社員のやりがいが高まることでサービスの質が向上し、お客様の満足度が高まり、売上が増え、企業価値の向上につながるという好循環の創出」です。

健康経営においては、医療費削減などの健康面にだけ注目しすぎた目標を設定してしまうと、視野が狭くなり継続が難しくなる傾向があります。それだけに、健康経営を継続していくためには、社員の健康管理の先にある目標を明確にすることが非常に重要になってくるのです。
このような考えから、SCSKでは社員がより健康に、より意欲的に働ける環境を作るため、健康経営の次のステップとして、業務の質の向上とリスキリングに焦点を当てました。
今回のブログでは、健康経営の捉え方、狙いを再確認するために、その新たな取り組みを具体的に紹介していきます。

健康経営の「次のステップ」における施策とは

たとえ健康経営で社員のやりがいが高まったとしても、それが会社の業務の質の向上につながらなければ意味がありません。SCSKでは、健康経営を土台に、業務の効率化や質的向上、さらにはスキルアップを促進するための施策を2016年から2019年にかけて実施していきました。

  • ・2016年:「どこでもWork」(リモートワーク)開始
  • ・2017年:「コツ活」(自己研鑽)開始
  • ・2019年:「スマートワーク・プラス」(兼業・副業)開始

具体的な施策の紹介

①どこでもWork

1. 導入の背景&目的:場所を選ばずに仕事ができる環境を目指し、2016年度にBCP(事業継続計画)対策としてスタートしました。この取り組みは結果的に、コロナ禍において在宅勤務へのスムーズな移行へとつながったのです。

2. 取り組み内容:最初は月数回の在宅勤務からスタートし、段階的に在宅勤務を拡大していきました。「A本部→B本部→…」といった具合に各本部で段階的に試行を重ね、自席に縛られない働き方を実現するため、袖机を廃止して個人ロッカーへと移行しました。
また、事務所内の書類にアクセスする必要なく在宅勤務を実施できるよう、並行して職場のペーパーレス化(社内ではペーパーダイエットとして発信)も推進しました、(余談ですが、この時に削減した紙の量は東京タワー約4個分の高さに相当(SCSK統合報告書2018 P.11「ペーパーダイエット」による事務用紙購入量削減参照します。)このように、目的達成のため、在宅勤務をいかに可能にするかを追求し、段階的に実行していったのです。

3. 導入後の変化&社員の声:これまでは社内に「仕事で紙をなくすなんて無理だ」という強烈な固定概念もありましたが、ついに最後の難関だった経理・財務部門でもペーパーレス化が実現し、誰もが在宅勤務できる環境が整ったのです。

②コツ活

1. 導入の背景&目的:会社全体で残業時間を減らす取り組みを進めた結果、社員の自由時間が増えました。そこで、この時間を有効活用し、社員一人ひとりの「学び」を促進するための新たな制度を導入しました。
この取り組みは、働き方改革や健康経営に続く、SCSKの新たな挑戦です。目的は、社員が主体的に学び(自己研鑽)、その成果を共有することで、お互いを高め合える文化(ラーニングカルチャー)を作ることです。単に業務に必要な知識を学ぶだけでなく、自分の興味のある分野や、これまで経験のない分野にも積極的に挑戦してもらうことを目指しています。

2. 取り組み内容:SCSKの「コツ活」は、社員の自己成長を応援し、それが会社の成長にもつながるように考えられた制度です。社員は、勉強会への参加や資格取得のための取り組み、読書、eラーニングといった、仕事時間外の学習活動を記録して申請します。
社員の学習意欲を高め、自己成長をサポートするために、一定基準の条件をクリアした場合、以下のような様々な特典を用意しました。

  • ・学びの機会: 2,500円分の図書カード
  • ・学びサポート: 情報収集・学習ツール年間利用権(NewsPicks、flier、Udemy for Business、スタディサプリなどから選択可能)
  • ・記録ポイント: 最大2,500ポイント(記録頻度に応じて図書カードに加算して付与)

3. 導入後の変化&社員の声:「コツ活」は、社員にとっての新しい学びの機会になりました。また、特典として提供される学習ツールや図書カードなどを活用し、さらなるスキルアップに励む社員も増えました。
加えて、社内報やイントラを通じて実際の体験談が共有されることで、「こんな学び方もあるんだ!」という発見も生まれています。
社員からは、「『コツ活』を通じて新しいスキルを身につけることができた」「仕事の幅が広がった」という喜びの声が上がっています。

まとめ

今回のブログでは、健康経営の大きな目標を指針とした施策の広がりについて、SCSKの事例を交えてお伝えしました。これらの施策を成功に導いたのは、経営層だけでなく、現場の管理職から一般社員まで、多くの関係者が粘り強く改革に取り組み、一歩ずつ前進させてきた努力の積み重ねによるものが大きいといえるでしょう。
次回は、健康経営の全体像・流れについてご紹介します。

  • ※ペーパーレス化によるペーパー削減量補足
  • ・2012年の用紙購入量:37,711,000枚
  • ・2017年の用紙購入量:23,079,000枚
  • ・削減量: 37,711,000枚 – 23,079,000枚=14,632,000枚

A4換算で14,632,000枚の用紙を削減。
この削減量を東京タワーに換算。

東京タワーの高さ: 333メートル
A4用紙1枚の厚さ: 約0.09ミリメートル(0.00009メートル)
削減された用紙の総厚:14,632,000 × 0.00009 = 1,316.9メートル
→東京タワー換算: 1,316.9÷333 =3.95 約4個分

※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

今日の健康経営あるある

残業削減の取り組みに関してご説明すると、よく人事の方から「もっと仕事を通じて、成長したい(だから、残業したい)」との声にどのように回答するのでしょうか?と聞かれることがあります。
その際、私から逆にお聞きすることとして、「残業することでしか、成長はできないのでしょうか?」

大学院をはじめ、資格取得のために簿記や語学学校に通う(学びの場)、家族との時間を大切にする(人生の豊かさ)、ゴルフやテニスのスクールに通う(運動習慣の定着)とさまざまな取り組みがあります。また、人に会う、尊敬する先輩と食事を共にする。これらの取り組みは業務を通じた学びに劣るのでしょうか?
仕事以外のこれらの取り組みから、新たな視点や発想へのヒントは得られるのでは、と思っています。一つひとつの取り組みに自らの成長のヒントは隠れている、と思えるか否か。
成長のきっかけは、いたるところにあるのではないでしょうか。

SCSK株式会社 PROACTIVE事業本部 Uwellビジネス部 部長(兼)人事本部 Well-Being推進部

杉岡孝祐

住商情報システム株式会社(現SCSK株式会社)入社。 人事(採用、育成、人事企画)11年、広報(社内外情報発信、メディア対応など)10年経験。 広報部時代の2011年に経営統合(現在のSCSKに)を経験し、その後の「働き方改革」「健康経営」を広報の責任者として、社内外へ発信。各種メディア対応を通じ、社内外へのPRを実現。 2019年4月より人事に異動し、健康経営の企画・推進責任者。 2023年4月、健康経営の新規事業化を目的に異動。(人事兼務)

Well-being・健康経営の記事