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2022.04.27
ERPノート

人事給与システムの導入・刷新
ベンダーから最適な提案を受けられるRFPの書き方
~新システム導入を成功に導くポイントを解説~

RFP(提案依頼書)の具体的な記載内容や表現、ボリュームなどはユーザー企業によって異なります。ベンダーが提案するスケジュールや予算がユーザー企業の要望を実現でき、なおかつ当初の計画を大幅に上回ってしまうようなリスクを避けるためには、RFPの記載方法がカギを握ります。そこで今回は、どのような内容がRFPに記載されていれば、より精度が高くユーザー企業に適した提案になるのか、ベンダーの立場から紹介します。

1. 専門性の高い人事給与業務 RFPの作成で要件を網羅

RFPは、情報システムを構築・導入するユーザー企業が、ベンダーに対して導入の目的、背景、求める品質や納期といった条件を示し、それを満たすシステムの構築方法やコスト、スケジュールなどの提案を依頼する文書です。
自社の要望を正確かつ明瞭に示したRFPを作成すれば、ベンダーから適した提案を受けられます。しかし、人事給与システムに関してはRFPを作成せず、各社製品を比較するだけで選定する企業も少なくありません。

人事給与システムの基本機能には大きな差異がなくても、実際に携わっている業務は企業によって異なります。さらに、給与業務は法律も関わることから専門性が高く、属人化していることも多いです。担当者自身は自社の業務を一般的なものだと思っていますが、実際には業務にかなりの独自性があったというケースもあります。

そこで重要になるのが、第三者の視点で要件を漏れなく洗い出すことです。要件を網羅するにはRFPの作成が近道となります。

図:RFPは重要なコミュニケーションツール不備は後のトラブルのもとに

2. ユーザーに合う提案を受けやすいRFPの書き方 5つのポイント

それでは、どのような点に留意してRFPを作成すればよいのでしょうか。今回は、RFPの内容をもとにユーザー企業へ人事給与システムを提案しているベンダーの営業担当者にインタビューし、まとめてみました。

① 「システム導入の目的・背景」「機能要件」を示す

まずは、「システム導入の目的・背景」として、現行システムを変える理由や新システムの導入で解決したいことを記載しましょう。

人事給与システムに関して、システムを刷新する理由はベンダーにとって特に気になるポイントと言えます。なぜなら、人事給与システムの基本機能は、他社製品と比べても機能差が比較的小さく、保守サポート終了がシステム刷新のきっかけの場合、現行システムをバージョンアップして利用し続けることが最も手軽なためです。

それでもシステム刷新を選択する背景には、「コストを削減したい」「トラブルが多くて安定しない」など、何らかの意図があるとベンダーは解釈します。つまり、ユーザー企業が意図を正しく伝えれば、ベンダーから最適な提案を受けられるのです。

そして「実現したい機能要件」は、システム刷新プロジェクトのスケジュールと予算設定に直結します。ここをあいまいな表現にすると、後々コストがかさむリスクが高まるため、明確に記載しましょう。

そして、人事給与システムの諸届申請機能等は全従業員が利用するものであるため、機能要件はどの年代の従業員にとっても扱いやすいものが望ましいです。従業員にとって使いにくいシステムを導入すると、使い方が分かりにくい、使い勝手が悪い、といったクレームや問い合わせ、入力ミスが増えて、人事部が対応する業務が増えてしまいます。

② 機能要件には重み付けと意図を明記する

機能要件を列挙するだけでは、それがシステム刷新の目的達成に必要なものなのかベンダーは判断できません。そこで、機能要件には「大」「中」「小」といった重み付けとその意図を記載しておくことをおすすめします。ベンダーによっては、重要度が低い要件を見積書の中に含めないケースがあるため、意図を書き漏らすと正確な提案を受けられない可能性もあるでしょう。

また、現行システムにはない機能に関しては、導入後に運用を定着させるためにも、従業員からのニーズを把握することが望ましいです。

③ 機能要件は業務と紐付けて説明する

単に必須となる機能が列挙されている機能要件からは、その機能で何を実現したいのかベンダーは理解できません。そうすると、より現実的な実現方法があったとしても、提案を受ける機会を逃してしまうでしょう。

そこで推奨したいのが、「1分単位で残業手当を計算するため」といった、具体的な業務内容と紐づけて機能要件をまとめることです。
機能要件を個別に見ると要件を満たさない製品であっても、他の機能・方法を用いたりユーザー側の業務プロセスを変えたりすることで目的が達成できるとベンダーは判断できます。

昨今、人事給与領域では特定の機能に秀でた「HRテック」製品が数多く登場しており、それらの連携によって要件を満たそうとする考え方が広まりつつあります。HRテックには「労務管理/勤怠管理」、「タレントマネジメント/アナリティクス」、「採用管理」など、さまざまな種類があり、それら連携させることで、従業員のデータを一元管理して人事業務を効率化できるなど、さらなる効果を発揮するものが存在します。

製品の連携で解決できる問題もあるため、機能要件と業務内容を明示して適切な提案を受けられるようにしましょう。

④ 余裕のあるスケジュールを立てる

ベンダーに熟慮した提案をしてほしい場合は、スケジュールに余裕を持つことが重要です。他製品と連携する選択肢が豊富な人事給与システムは、複数のベンダーに協業して提案してもらいたいとユーザーは考えがちですが、期間に余裕を持たせていない場合は提案の幅が狭まってしまいます。

さらに踏み込んだ話をするなら、日本企業の決算期などの都合も考慮した方が良いでしょう。ベンダーのスケジュールが立て込んでおり、提案を辞退されてしまう可能性があるためです。

人事給与システムは、新システムで年末調整を実施するため1月からの給与計算に合わせて導入することが一般的です。プロジェクト期間を半年程度に設定したユーザー企業から、前年の5月~6月中に見積もり依頼が集中する傾向にありますが、この期間はベンダーにとって営業や技術部門の人材が不足しがちな時期と重なります。

このような事情を考慮した上で、ユーザー企業は依頼が集中する時期を避け、1カ月以上余裕をもった回答期間を設定することで、RFPの内容を熟慮した提案を受けられるでしょう。

最初から完璧なRFPを作成するのは簡単でありません。そこでスケジュールに余裕を持たせれば、ベンダーとコミュニケーションを重ねられ、システム刷新の意図を正しく伝えられるメリットもあります。

また、人事給与業務では個人情報を扱うため、セキュリティチェックシートへの回答を求められます。システム導入を円滑に進めるためにも、早めに回答することが重要です。

⑤ 社内でコンセンサスを取って作成する

また、プロジェクト関係者からコンセンサスを得ておらず、必要な内容がRFPから漏れているケースがあります。逆に、成功するプロジェクトは、RFPの時点でユーザー企業の体制がバイネームで明記されていることが多いです。さらに、役員から現場の社員まで、プロジェクトの目的を周知されており、それぞれの立場に応じて協力する体制を整えています。目的の明確化は、RFP作成だけでなく自社内の体制強化でも重要です。

図:ユーザーに合う提案を受けやすいRFPの書き方 5つのポイント

3. 超寿命クラウドERP「ProActive C4」

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また、昨今のトレンドである他システムとの連携も可能で、タレントマネジメント・人事評価システムの「HRBrain」や、社会保険・労働保険の電子申請システム「e-asy電子申請.com」に対応しています。「日々の使いやすさにこだわったUI/UX」「お客さま自身が作業負荷を軽減しながら、効率よく導入作業を進められるスマート導入」「オンデマンドで顧客の疑問や課題に迅速に対応するスマート保守」などを特長とし、顧客のビジネス成長を支援します。

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