導入事例 ミナトホールディングス株式会社
国内グループ9社の会計システムをProActive C4で統一して連結決算業務を効率化
- 事業内容
- 電子部品/電子機器、デジタル会議システム、
ITシステム開発など
- 業種
- 電気機器
- 導入製品/サービス
- ProActive C4 財務会計/管理会計
エレクトロニクス技術を強みとし、近年はM&Aによるシナジーで成長を続けるミナトホールディングス。同社は上場企業として四半期ごとの決算の開示が求められていますが、グループ各社の会計システムが統一されておらず、連結決算の作業に手間がかかっていました。そこでグループ経営向けの機能が充実したクラウドERPである「ProActive C4」を導入して会計システムを統一し、決算業務の大幅な効率化を実現されています。今回は、新システム検討の背景から導入効果までを、取締役 経営企画部門長 三宅氏と管理部門 経理グループ マネジャー 笹島氏にお話しを伺いました。
- グループ各社で会計システムが統一されていないため、四半期および本決算での連結財務諸表の作成が非効率
- 各社の会計システムに直接アクセスすることができず、各社の経理担当者とのやり取りに時間がかかる
- 3カ月分のグループ間取引の集計に2日かかっていた作業が、ボタン1つで完了
- クラウドでの利用により、グループ間でネットワークの制約を受けないスムーズなアクセスを実現
事業内容について教えてください
ミナトホールディングスは、電子部品・機器、デジタル会議システム、ITシステム開発など多様な事業を展開する企業グループの経営管理を担う持株会社です。エレクトロニクスメーカーとして60年以上にわたり培ってきた技術力をさらに強化しながら、M&A、新規事業、海外展開の3本柱で業容を拡大してきました。「デジタルコンソーシアムで未来の社会を創造する」をビジョンに掲げており、デジタル分野に特化した技術力を持つ企業との提携やM&Aを積極的に実施。現在は国内子会社8社・海外子会社2社を擁していますが、さらなる拡大や連携の強化によって、シナジーを創出するとともに新しい製品やサービスで新市場を開拓し、未来社会を創り出す構想を描いています。
M&Aによって混在する会計システム
四半期ごとの連結作業が課題に
導入時の背景を教えてください
傘下の企業が増えるにつれて、グループ経営の非効率な面が浮き彫りになってきました。M&Aでグループに加わった企業はそれぞれ異なる会計システムを導入していたため、グループとして会計システムが乱立している状態でした。そのため、四半期および本決算での連結財務諸表の作成では、各社からExcelで提出される元帳などの決算データをまとめる作業が必要でした。
また、内容に疑問点があっても各社の会計システムに直接アクセスすることはできず、各社の経理担当者とやり取りが生じていたために非効率でした。さらに、当社はグループ間取引も多く、その照合に要する時間も増えていました。上場企業ですので開示日程を遅らせるわけにはいかず、今後のさらなる拡大を視野に入れると、グループとして会計システムを見直すべきだと考えました。(笹島氏)
デジタルの分野で今後も活躍しようとする我々が、バックオフィスのデジタル化で遅れをとるわけにはいきません。さらに多くの企業と一緒にデジタルコンソーシアムを形成するためにも、会計システムの統合でより効率的な体制を構築するべきだと考えました。(三宅氏)
「グループ管理」と「クラウド」を軸に、
会計システムをProActive C4に統一
ProActiveを選定いただいた理由を教えてください
グループ管理が可能な点と、ネットワークの制約を受けずにアクセスできるクラウドで導入が可能な点から、ProActive C4を選定しました。検討時にはグループ間取引を集約する機能は予定されていませんでしたが、当社のニーズを聞いて標準機能として実装してもらえることになったのが大きな決め手でした。(笹島氏)
導入時に大変だったことは何でしょうか?
システム導入については、弊社グループ企業でProActiveシリーズの導入支援実績があったクレイトソリューションズが担当しました。グループ各社で使用している勘定科目体系の統一には苦労がありましたが、導入作業は順調に進んでいたと思います。グループ全社が同時にシステムを刷新するプロジェクトでしたので、毎週1度の定例ミーティングで進捗状況や課題を共有しながら、各社の担当者が主体となって作業を進めていきました。(笹島氏)
日々の業務を回しながら作業時間を捻出しなければならず、また、各社で人員のスキルや事情も異なるため、進捗に開きが生じるようになりましたが、クレイトソリューションズが、進捗は大丈夫かどうか、また早急なキャッチアップが必要かどうかを助言してくれたおかげで不安を払拭できました。最終的に、クレイトソリューションズや笹島が粘り強く対応し、遅延なく導入を完了できました。SCSK様からさまざまなサポートを得られたことも大きかったのではないかと感じています。(三宅氏)
連結作業が大幅に効率化
グループ間取引の突合はワンクリックで
導入後の状況はいかがでしょうか?
約7カ月の導入プロジェクトを経てProActive C4の利用を開始し、それまでグループで4種類あった会計システムが統一されました。2度の四半期決算を経験した時点で、各社の担当者からトラブルの報告や改善要望が上がっておらず、運用は順調です。連結決算のための作業も大幅に効率化しました。これまで、3カ月分のグループ間取引の集計作業に2日程度かかっていましたが、今ではボタン1つで突合を完了させることができます。また、各社の会計情報の中で疑問点を見つけた際には、各社の画面を見て自己解決したり、同じ画面を見ながら担当者と会話したりできるため、コミュニケーションにかかる時間やコストを削減できています。さらに、各種帳票のレイアウトが揃えられたことで、各社の比較がしやすくなり、役員会向け資料の準備も効率的になりました。(笹島氏)
システムを統一しておけば、たとえグループ会社が増えても決算業務の手間が大きく増えることはありません。今のうちに手を打てたことは今後のM&A戦略やグループのシナジー創出に良い影響を与えると思います。(三宅氏)
ProActive C4を活用した今後の展望を教えてください
ProActive C4には帳票を自由に設計できる機能があるため、経営層が必要とする資料をタイムリーに提供することが可能です。今後は、経営管理における活用も視野に入れています。(笹島氏)
管理会計などにも活用領域を広げていければと考えています。ビジネスのスピードが速くなる中でも、数字の裏付けをとりながら正しい経営判断を下すためにも、ProActive C4はきっと強力なツールになるはずです。(三宅氏)
Check!
ProActive C4は「セキュリティ・信頼性・運用上の優秀性」の観点でAWSが定めた厳しいガイドライン
(AWS ファンデーショナルテクニカルレビュー)をクリアしたクラウドERPです。