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2024.03.25
ITトピックス

BPRとは:その意味や推進の目的・進め方・事例をわかりやすく解説

近年、BPR(業務改革)という言葉が注目を集めています。企業経営を行う中で、よりよい形で運営していく工夫は欠かせません。BPRに取り組むことにより、組織のパフォーマンスの向上が期待できます。

この記事では、BPRとは何かを説明し、注目される背景や手順について詳しく解説します。また、BPRの成功事例もご紹介するため、自社の課題を根本から変えたいと考えている方は、ぜひお役立てください。

1. BPR(業務改革)とは

BPRは、ビジネスプロセス・リエンジニアリングを略したものです。日本語では「業務改革」と表現し、社内全体の業務フローや組織の体制などを根本から見直し、再構築することを意味するビジネス用語です。

BPRを最初に提唱したマイケル・ハマーとジェイムズ・チャンピーによる著書『リエンジニアリング革命』によると、BPRは以下のように定義されています。

(M.ハマー、J.ジャンピー著1993年『リエンジニアリング革命:企業を根本から変える業務革新』日経BPマーケティング)

簡単に言うと、BPRとは「大幅にパフォーマンスを上げるために業務のやり方を大きく変えること」です。

(1)業務改善との違い

「BPR(業務改革)」と「業務改善」は混同されやすい言葉ですが、意味が異なります。

業務改善とは、1つ1つの業務の効率化を図る行為です。業務に割く人員が適切か、やり方に無駄がないかなどを見直し、部分的に改善します。

一方、BPRは顧客にとって重要となる要素におけるパフォーマンスの最適化を目的に、社内で行なっている業務プロセス全体を見直すものです。

<業務改善とBPRの違い>

  目的
業務改善 業務の効率化
BPR(業務改革) 顧客にとって重要な要素におけるパフォーマンスの最適化

BPRでは、コストや品質、サービスの質などを最適化するために、社内体制を変えたり、取引先を変更したりする場合があります。全体の業務プロセスを見直した際に、改善するべき業務が見つかれば、業務改善も行います。つまり、BPRの一環として業務改善を行う場合があるということです。

(2)DXとの違い

DXとBPRは、パフォーマンス向上を目指し業務を変革する点が共通していますが、異なる点もあります。

DXはデジタルトランスフォーメーションの略称で、デジタル技術を活用してビジネスモデルの変革をすることです。単に業務をデジタル化するのではなく、新しいビジネスモデルやサービスを創出する点が、トランスフォーメーション(変革)と呼ぶ所以です。

BPRは顧客にとってのパフォーマンスの最適化を目的としているため、必ずしも新しいビジネスモデルを創出するわけではありません。

<DXとBPRの違い>

  取り組み
DX デジタル技術を活用して、ビジネスモデルを変革する
BPR(業務改革) パフォーマンスを最適化するためにプロセスを根本から見直す

2. BPRが注目される背景

BPRは、1993年出版の『リエンジニアリング革命』で当時アメリカのマサチューセッツ工科大学の教授だったマイケル・ハマー博士が提唱したものです。当時の日本は、バブル経済が崩壊した直後でした。そのため、企業の経営回復のための改革として、日本で特にBPRが注目されました。

BPRの実行には、テクノロジーの活用が不可欠です。しかし、当時はIT製品の導入が始まったばかりで、一般企業まで普及していませんでした。その結果、テクノロジーが不要なBPRとしてリストラ(雇用調整)が行われたのです。リストラは抜本的な組織の改革にはつながらず、BPRはこの時点では失敗に終わりました。

2010年代になって、BPRは日本で再び注目されるようになります。その理由の1つが働き方改革の実施です。長時間労働によって生産性が低下している状況を抜本的に改善するためには、局所的な業務改善よりも、BPRによる業務プロセスの見直しと大幅な改革が有効になります。

また、経済産業省のレポートで、「2025年の崖」が提唱されました。これは「2025年までにDX化しなければ企業の業務効率は著しく低下する」というものです。BPRを実施し、業務プロセスを全体的に見直すことにより、DX化も最適な形で行えるようになるでしょう。

3. BPRを推進する目的・メリット

BPRを推進する主な目的とメリットは、以下の3つです。

  • • 業務フローの把握による組織全体の最適化
  • • 経営における意志決定のスピードの向上
  • • 顧客満足度や従業員満足度の向上

それぞれについて、解説します。

(1)業務フローの把握による組織全体の最適化

BPRを行う際には、現状の業務フローを洗い出します。それによって、組織全体の最適化につながります。

業務フローは、担当部署または担当者しか把握していないことも多いです。しかし、その状態では、どの段階に課題があるのか発見することは難しいでしょう。

どのタイミングで誰がどの業務を行なっているのか、全社的なフローを可視化すると、課題となっている箇所が炙り出されます。このように、事業のプロセスにおける課題がはっきりとするため、組織や業務フローを最適化できるのです。

(2)経営における意思決定のスピードの向上

BPRを行うことで、経営判断のスピード向上にもつながります。

経営の意思決定をするには、まず現状の把握や課題分析を行う必要があります。BPRに取り組むとき、経営陣が組織全体の業務フローや問題点について把握することになります。そのため、現状把握や課題分析の時間を短縮し、既に得ている情報から即座に判断を下すことができるようになるのです。

(3)顧客満足度や従業員満足度の向上

BPRによる変化は顧客にとってのメリットが大きく、顧客満足度の向上につながります。

BPRの目的は、業務を単に効率化するのではなく、顧客に対する企業のパフォーマンスを最適化することです。そのため、BPRを推進すると業務の質が向上し、より低コストで質のよい製品やサービスを届けられるようになります。業務の見直しによって、顧客対応にリソースを割けるようにもなる場合もあるでしょう。

また、従業員満足度やモチベーションの向上も期待できます。BPRによる組織改革は労働環境を改善し、従業員はより生産性の高い職場で働けるようになるためです。

4. BPRの推進における問題点

BPRに取り組むと企業に大きなメリットがある一方で、推進における問題点もあります。BPRの主な問題点は以下の2つです。

  • • 多大な時間・費用がかかる
  • • 従業員から抵抗されやすい

それぞれ、解説します。

(1)多大な時間・費用がかかる

部分的な業務改善に比べ、BPRには多大な時間と費用がかかります。

BPRでは、全組織の業務フローを洗い出します。部署間を跨いで普段は行わない作業を行うため、関わる人も多く時間がかかります。さらに、可視化されたプロセスのどこに課題があるのか全体を検証する時間、改革後の新しい体制や働き方を取り入れ、定着するまでの時間も必要です。

費用に関しては、BPRに割く人員の人件費や、新しくツールを導入する際の初期費用や利用料、部分的な業務をアウトソーシングする外注費などが発生すると考えられます。業務改革が大幅になるほど、多額の費用がかかる傾向にあります。

しかし長期的に見ると、課題を解決しパフォーマンスを最適化することによって、将来的に利益が大きくなると考えられます。時間と費用が確保できる状態でBPRに取り組みましょう。

(2)従業員から抵抗されやすい

BPRを推進すると、組織の体制や業務フローが根本から変わることも多いです。現状の体制や業務フローに慣れている従業員にとって、職場環境の大きな変化はストレスとなる可能性が高いです。業務の洗い出しなどは現場の社員の協力が不可欠ですが、通常業務に加えてやるべきことが発生し、一時的な業務圧迫になる場合もあります。これらの理由で、従業員から不満の声が出ることも予想されます。

従業員の不満への対策として、取り組む前にしっかりとBPRの目的を全社員に共有しておくことが有効です。取り組みが将来的に企業と従業員の利益につながるイメージを持ってもらうことにより、不満を軽減できるでしょう。また、BPRにおいて発生する業務で従業員の労働環境が悪化しないよう、十分な時間と人員を割くことも重要です。

5. BPRの進め方

BPRに取り組む際には、いくつかの工程に分けて作業を進めていきます。一般的には、以下の手順で進めていきます。

各プロセスでどのようなことをするのか、解説します。

(1)検討:目的や目標、対象業務範囲を検討する

BPRは時間も費用もかかるため、費用対効果を上げられるよう、まず目的をはっきりさせておきましょう。BPRの目的と、達成するべき目標、変革の対象とする範囲を決定します。

例えば、以下のように目的と範囲の設定を行います。
「経営力の向上を目指し、経営戦略と予算管理が紐づくようにしたい。また、決算の早期発表をできるよう、人員不足を解消しスピーディーな決算をしたい。そのため、経理業務の全般の見直しをする」

(2)分析:業務内容やフローを分析して課題を把握する

目的と範囲が決まったら、業務フローを洗い出して分析し、課題の把握をします。現場の協力を得て、対象業務とした範囲のすべてのフローを可視化しましょう。また、1つ1つのフローについて、何のために、どのように行っているか、どのくらい時間がかかっているかなどを分析し、課題を見つけます。

例えば、経理業務の見直しをする際には、現状の経理業務のフローを把握します。すると、請求書が届き次第計上するため、計上業務のタイミングが重なっているといった課題が見えてくるでしょう。さらに、これと同時に売買データや原価計算などの締めの業務も発生して、月末月初に業務量が膨れ上がるといったこともありがちです。

(3)設計:戦略や方針・優先度を決めてプロセスを設計する

発見した課題に対し、改善するための戦略と方針を策定し、業務プロセスを設計します。

また、課題を抱えている業務に優先順位をつけましょう。優先度が低い業務ならば、自動化やアウトソーシングによって解決する場合があります。または、業務自体を無くすという方法もあるかもしれません。このように、部分的な業務の変更を行うのではなく、新たな業務プロセスを設計して抜本的な解決を目指します。

例えば、(2)で挙げた「経理業務が月末月初に集中する」という課題は、ツールの導入やペーパーレス化などで解決できる可能性があります。会計システムを導入すれば、入力した仕訳内容が、各種書類に反映され、リソースを大幅に削減できます。また、取引先からの請求書を電子データで送付してもらうよう統一すると、各部署から経理部署に資料が届くのもスピーディーになり、確認作業も簡単になります。場合によっては、記帳や給与計算など日々発生する経理業務を外部委託し、従業員が予算管理や経営戦略の策定などコア業務に集中できる体制構築をするのも有効です。

(4)実施:変更したことを実施する

新たな業務プロセスの実施は現場の従業員にとって大きな変更となるため、事前にしっかりと、導入する目的と必要性を周知しましょう。また、ツールの使用方法や新しいフローに戸惑う社員のために、業務フローを標準化し、誰でも簡単に適応できるようにしておくことも重要です。

例えば、経理業務に会計ツールを導入する場合、誰でも使いやすいツールを選ぶのはもちろん、サポートの利用方法を社員と共有し、サポートサービスの利用を徹底すると、現場のストレスを減らせるでしょう。

(5)モニタリング・評価:業務のモニタリングや効果測定をおこなう

変更した業務プロセスを運用し、問題がないか、どれくらい効果が出ているかなどを検証します。このとき、数字など客観的なデータだけでなく、新しいプロセスで実際に業務を行なっている従業員の声を聞くことも重要です。

例えば、経理業務で会計ツールを導入した場合は、そのツールによってどれほど業務時間が削減されたか、ミスが減ったかなど効果を測定します。また、ツールの使用感やサポートサービスの手厚さ、不満な点などを実際に使用している社員からヒアリングするとよいでしょう。

効果測定の結果、新たな改善点が見つかれば、「(1)検討」の手順に戻り、パフォーマンスが最適化されるまで手順を繰り返します。

6. BPRの効果的な手法

BPRは抜本的な業務改革となるため、自社で一から行うのではなく、ツールやサービスを利用すると効果的です。

特に以下の2つを行うのがおすすめです。

BPRの効果的な手法

BPRの効果的な手法

ERPやBPOとはどんなものか、説明していきます。

(1)ERPシステムを導入する

ERPとはEnterprise(企業)、Resources(資源)、Planning(計画)の頭文字です。ERPシステムとは、社内の経営資源や情報などを統合し、一括で管理できるようにするシステムのことです。日本語では「統合基幹業務システム」とも呼びます。

ERPのうち、例えば会計システムを導入すると、毎月の経理業務の工数を大幅に減らせます。単純業務が減った分、戦略の策定といった経営の根幹となる部分にリソースを割くなど、最適化された組織を構築できるでしょう。

(2)BPOサービスを活用する

BPOは、Business(事業)Process(工程)Outsourcing(外部委託)の頭文字で、業務の一部または全部を外部に委託することを示す用語です。業務の一連の流れを丸ごと委託する点が、そのほかのアウトソーシングとは異なります。

BPRを推進する際に、優先度の低い業務や単純作業などをBPOサービスに委託すると、自社の従業員は戦略の策定など、より経営の根幹に関わる業務に集中できるようになるでしょう。つまり、自社従業員の能力を最大限に発揮できる組織づくりが可能になるのです。

例えば、SCSKでは株式会社パソナHPソリューションとの協業ソリューションで人事給与BPOを、株式会社ビジネスブレイン太田昭和(BBS)との協業ソリューションで経理・財務BPOを提供しています。

人事給与BPOでは、クラウドERP「ProActive人事給与」を利用すると、パソナが人事給与業務を代行するため、人事給与業務の担当者の業務量削減につながります。人事業務のノウハウを持つパソナグループが高品質なオペレーションを提供するので、安心してお任せいただけます。

経理・財務BPOにおいても「ProActive」を導入し、会計業務全般を効率化します。経理と財務に関するスペシャリストが業務を代行するため、通常業務に加え、決算、税務、財務分析、業務改革というあらゆる分野で専門的なサポートが実現できるのです。

7. 企業のBPRの成功事例

実際に、BPOサービスを利用してBPRを推進し、業務削減や項数削減の効果を上げている企業は多数あります。ここでは、人事給与BPOを利用した以下2件の成功事例を紹介します。

  • • 通常業務の約5割を削減|ハナマルキ株式会社
  • • 約1.5人相当の工数を削減|シーバイエス株式会社

(1)通常業務の約5割を削減|ハナマルキ株式会社

ハナマルキ株式会社は、味噌の醸造と販売および加工食品の製造販売を行う企業です。1918年創業の歴史ある企業で、近年は国内だけではなく、ビジネスの海外展開を積極的に行っています。

同社は、人事財務部に、BPOサービスを導入しました。導入の前に抱えていた課題と、導入による効果は以下の通りです。

抱えていた課題 • 人事債務部門の業務負荷による人手不足
• 業務の属人化
• 制度改正などによるシステム改修の対応
BPOサービス導入の効果 • 約5割の業務削減
• テレワークの実施
• システム対応の工数削減

ハナマルキ株式会社の人事総務部は、営業や製造など販売に関わる業務以外の総務や庶務のすべてを2名のみで担当しており、人的リソースが足りないうえ、業務も属人化していました。そのような状況の中、これまで使用していたシステムをアップデートすることになり、BPOサービスの利用に踏み切りました。

BPOの給与計算アウトソーシングシステム「ProActive」を導入し、クラウドで自動アップデートされる仕組みになったため、システム改修を自分たちで行う必要がなくなりました。また、クラウド化したことによって、場所を選ばず作業できるようになったため、テレワークの実施も可能となりました。これまで慣習的にやってきた作業の見直しを行い、手続きそのものや人員の割き方などを最適化したため、業務量の削減にもつながっています。

関連記事:導入事例|ハナマルキ株式会社

(2)約1.5人相当の工数を削減|シーバイエス株式会社

シーバイエス株式会社は、業務用洗剤や清掃器具などの製造・輸入・販売を行う企業です。清掃業界では近年、人材不足が課題になっているため、自動運転掃除ロボットの販売や衛生管理のコンサルティング事業も展開し、注力しています。

同社は人事に関する課題解決のために、株式会社パソナHRソリューションのBPOサービスを導入しました。抱えていた課題とサービス導入後の効果は、以下の通りです。

抱えていた課題 • 複数のアウトソース先に対する確認・管理の人的負荷
• Excelでの管理による非効率
BPOサービス導入の効果 • アウトソース先を1社に集約し、負荷削減
• 人事情報をデータベースで一括管理
• 単純作業の業務削減
• 人事社員はコア業務へ専念

シーバイエス株式会社は全国に9つの拠点があり、約500名の社員・派遣社員が在籍しています。これだけの数のスタッフを管理するために、以前は「退勤管理」「給与・社会保険」「退職金」と業務別に外部委託していました。しかし、アウトソース先が複数あるとデータが分散してしまい、特定の社員のデータを確認するのに時間と労力が必要でした。また、マスターデータをExcelで管理していたため、データ管理の効率が悪いという課題もありました。

BPOサービスの導入後は、3つの会社に依頼していた業務を1社のサービスで全てカバーできるようになったため、費用は同等以下に抑えながら、複数の分野にまたがる業務がスムーズになり負荷が軽減しています。また、BPOサービスによるデータベースの一元管理ができるようになり、課題であったデータの点在による不便が解消されました。これらの効率化によって約1.5人相当の工数を削減し、自社社員はコア業務に専念できるようになりました。

BPOサービスは人事に関する業務すべてを効率化し、よりよい体制づくりに貢献するものです。依頼した業務の代行だけではなく、人事業務の専門家が低コストで導入できる新たな仕組みの提案など、手厚いサポートを受けられたのもBPR成功のポイントと言えます。

関連記事:導入事例|シーバイエス株式会社

8. BPRに関するよくある質問

最後に、BPRに関するよくある質問を紹介します。BPRに取り組む際の参考にしてください。

BPRの7つのフレームワークとは?

BPRに取り組む際には、現状の把握や課題の分析を行う必要があります。社内の状況把握やプロセスの見直し、課題の発見や分析には、BPRに有効な7つのフレームワークを利用するのがおすすめです。

フレームワークとは論理的に思考するために役立つ、考え方の枠組みのことです。法則に従って考えることで、問題が浮き彫りになったり、課題の解決方法が見えてきたりします。

BPRに有効な7つのフレームワークと内容を、以下の表にまとめています。

フレームワーク 意味
ECRSの原則 業務改善のためのフレームワーク。
以下の4つの要素を考える。
• 排除:業務を減らせないか
• 統合:業務をまとめられないか
• 交換:業務の順序を入れ替え効率化できないか
• 簡素化:業務をシンプルにできないか
SWOT分析 経営戦略の立案のため現状分析するフレームワーク。
内部環境と外部環境に分け、それぞれプラス面、マイナス面を洗い出した以下の4つの要素を考える。
• 内部環境のプラス面:強み
• 内部環境のマイナス面:弱み
• 外部環境のプラス面:機会
• 外部環境のマイナス面:脅威
AARRRモデル 顧客基盤を拡大し、事業成長を目指すためのフレームワーク。
商品・サービスの成長を以下の5段階に分けて分析する。
• 獲得:ユーザーの獲得(新規登録者数など)
• 活性化:ユーザーの活性化(使用率など)
• 継続:ユーザーの継続(リピート率、継続利用者数など)
• 紹介:ユーザーの紹介(紹介ユーザー数、SNS共有数など)
• 収益:ユーザーの収益化(購入ユーザー数、購入金額など)
MECE 物事を論理的に考えるためのフレームワーク。
MECEは「お互いに重複せず全体に漏れがない」という意味で、挙げた要素に「モレがないか、ダブりがないか」を確認するということ。
4P分析 マーケティング施策を策定するための分析方法。
以下の4つの視点で考える。
• 製品・サービス:自社製品がどのような価値を市場に提供するのか
• 価格:いくらで提供するのか
• 提供方法:どのように提供するのか
• 販促活動:どのように販促活動するのか
4C分析 マーケティング施策を策定するための分析方法。
以下の4つの視点で考える。
• 顧客価値:顧客が考える製品やサービスの価値は何か
• コスト:顧客が製品にどれだけコストをかけてくれるか
• 利便性:製品は購入しやすいか
• コミュニケーション:どのように顧客と接点をもつか
シックスシグマ エラーを減少させ、製品やサービスのクオリティを高く保ち顧客満足度を上げるためのフレームワーク。
以下の5つのプロセスで考える。
• 定義:何が課題か明確にして目標を定義する
• 測定:データを取得し、現状把握をする
• 分析:データからなぜ問題が発生するのか根本を探る
• 改善:課題の改善策となる新たなプロセスを検討する
• 管理:改善策を業務に導入し、効果を定期的に測定する
BPRがなかなか進まない原因は?

BPRがなかなか進まないとき、考えられる原因は主に以下の3つです。

  • • 目的や目標の設定が曖昧になっている
  • • 業務内容やフローが可視化されていない
  • • ツール導入後は現場に任せきりになっている

目的や目標の設定が曖昧になっている場合は、この記事の「BPRの進め方」で紹介した手順の「検討」から再設定することをおすすめします。その際、前述したフレームワークを利用してみてください。適切な目標設定が難しいと感じる場合は、BPOサービスを導入して、専門家から目標設定のサポート受けるとよいでしょう。

業務内容やフローが可視化されていない場合は、分析の段階から手順のやり直しをします。フローの洗い出しを行う際には、抜け漏れがないか、MECEのフレームワークを使用してみてください。現場社員に協力してもらう必要があるため、業務内容やフローを洗い出す作業には、充分に時間をとりましょう。

ツール導入に関して課題がある場合、現場へのマニュアル配布や、定期的な社員へのヒアリングを行いましょう。BPOサービスのツール導入サポートを利用するとプロのサポートを受けられるため、ツールの導入と運用が成功しやすいです。

9. まとめ

BPRとは、顧客にとってのパフォーマンスを最適化するための、業務の抜本的な改革をいいます。部分的な業務の改善にとどまらず、組織を抜本的に改革することによって、組織全体の最適化やスピードの向上など多くのメリットにつながります。BPRの手段としては、ツールの導入やBPOサービスの導入が有効です。

ProActiveは、人事や会計業務のBPOサービスを提供しています。人事給与システムや会計システムなどツール導入のサポートはもちろん、プロフェッショナルによる新しい業務スタイルの提案を受けられるため、BPRの成功につながります。社内の課題を抜本的に解決し、企業を成長させたいという場合には、ぜひご利用ください。

Shine Craft株式会社 代表取締役 濱口浩平

Shine Craft株式会社 (https://theconsul.jp/company/
代表取締役
濱口 浩平

2008年野村総合研究所入社、アクセンチュア株式会社を経て、2015年よりフリーコンサルタントして活動開始。
食品卸業の全社改革PJ、大手建設業の全社DX改革推進PJなど、多数のプロジェクトをBPRコンサルとして支援。
また、金融、医療、消費財メーカーと様々な業種業態で、IT戦略立案~システム導入まで、ITコンサル・PMOとして支援。
2022年、フリーランスのコンサルタント向け案件紹介サービス「THE CONSUL」を運営するShine Craft株式会社を創業。

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