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2022.04.04
経営・ビジネス用語解説

固定資産管理:1年以上使用できる10万円以上の資産
【知っておきたい経営・ビジネス用語解説】

会社が保有する固定資産の管理は、健全かつ効率的な経営を行っていく上で、大変重要なものです。しかし固定資産にはさまざまな種類があり、直接、管理運営する部署が複数にわたることで、業務の複雑さが増大することもあります。そこで今回は、固定資産管理業務の基礎、そしてシステム活用のメリットについて解説します。

1. 固定資産管理はなぜ必要なのか?

固定資産管理を怠ると、ムダな資産の買い入れや、さまざまな不正などを見過ごす恐れがあり、業務上の事故などにもつながりかねません。こうしたことが起きないよう、企業は、自社で保有する固定資産のすべてを把握し、適正な方法で償却していくことで、経営の健全性、効率性を担保することができます。

固定資産管理を正しく行うことは、新たな投資ができるかの判断になります。例えば、社員のテレワーク対応のために、必要な資産を購入し新しい働き方のための体制づくりを進めようとするとき、固定資産管理が正しくできていれば、新たな投資が適切かどうかの判断がつきます。

また固定資産管理は、税務に欠かせない業務です。関連情報が不明確だと正確な申告ができません。とくに月次決算を行っている企業では、固定資産情報の迅速な把握は必要な条件となります。

2. 固定資産とは

固定資産とは

固定資産とは、1年以上使用できる資産で、金額的には10万円以上のものを指します。さらに販売目的に利用するのではなく、自社内で使用するものです。これらは、長期に渡って使用するので、費用計上ではなく減価償却という手段で会計上の処理をします。減価償却では、資産取得にかかった費用を一定の方法で年ごとの必要経費として配分し、処理していくことです。税務、財務の業務においては、この減価償却の正確なデータを常に把握しておく必要があります。

固定資産の種類

固定資産の種類は、有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産の3つです。

有形固定資産

有形固定資産には土地や建物、建物附属設備、船舶、機械装置、工具備品、車両などがあります。つまり長期にわたって事業遂行に利用するものです。例えば、重機やトラックもこれにあたりますが、これらの情報が把握できていなければ、耐用年数が不明となり整備不良の原因にもなります。また今後どれだけ新しい製品を購入すべきなのかもわからず、経営戦略がたてられません。

無形固定資産

無形固定資産は、ソフトウェアや商標権、営業権、特許権、実用新案権などがあります。有形固定資産と同じく長期に渡って事業遂行に利用し、販売目的ではないものですが、目には見えないものの経済的な価値が認められるものがこれにあたります。

投資その他の資産

投資その他の資産は、長期貸付金や出資金、敷金保証金、有価証券などがあげられます。経営の支配や取引関係の維持を目的に使われる資産です。

3. 固定資産管理の流れ

では、固定資産の管理は、具体的にどのように行われるのでしょうか。以下の順で行います。

① 会計上で管理

請求書の処理や支払いを済ませると、まず会計処理を行います。その資産が減価償却を行う償却資産の場合は、耐用年数や償却率をもとに減価償却の数値を算出して計上します。固定資産の減価償却では、償却率や耐用年数が法律で定められているため、それに則って計上します。

② 固定資産台帳に記載

次に、「固定資産台帳」に登録します。登録する項目は、資産名、取得価額、事業共用日、償却方法、管理部門、数量などがあります。事業共用日とは固定資産を実際に使い始めた日のことです。また償却方法には、定額法・定率法などがあります。固定資産管理は実際にその資産が使われている実態を把握しておく必要があるため、配置場所やコンディション、メンテナンスの履歴なども記録しておくとよいでしょう。リース資産には「リース物件管理台帳」を作成する必要があります。この台帳には、支払総額、毎月の支払額、リース会社、契約番号などを登録していきます。

③ 管理ラベルの貼付

次に管理ラベルの貼付を行います。固定資産に管理ラベルを貼付することで、固定資産と台帳を紐付けることが容易になります。ラベルには管理番号、固定資産名、取得年月日、管理者名などを記載します。また管理ラベルをバーコード化して、台帳の記入・更新を効率化させる企業も増えています。

④ 棚卸しの実施

最後のステップが棚卸です。年に1~2回、固定資産台帳の内容と実際の資産の状況を照合します。チェックする内容は、移動や売却、廃棄などの当該資産の状況が正確に台帳に記帳されているかということです。この作業により、勝手に資産が処分されていないか、また、正確な情報が更新されているかなどが明確になります。

図:固定資産管理の流れ

4. 固定資産管理実施のポイント

固定資産管理実施のポイント

こうした固定資産管理を正しく行うには、管理する情報を一元化することが大切です。

固定資産は、その資産を利用している各部署が実際の管理を行っているケースがほとんどです。最終的な情報のとりまとめは、総務関連の部署が行うにしても、各資産の最新状況を把握するのは利用部門です。

しかし利用部門にしても、資産管理に人員や労力をあまり割くことはできません。そのため、どうしても管理業務の責任の所在があいまいになり、資産の数が増えれば増えるほど、管理負担が膨大なものになります。

また近年、日本独自の会計基準から国際的な会計基準のIFRS(International Financial Reporting Standards)に合わせた会計処理を行う企業も増えており、それに対応する固定資産管理が求められています。

国際会計基準「IFRS」:日本基準との違い、メリット、動向を解説【知っておきたい経営・ビジネス用語解説】

固定資産管理システムの導入

固定資産管理の方法には、エクセルで固定資産管理台帳を作成する方法や、無料のテンプレートを使用するなどの方法もありますが、手間や時間もかかりやすい一方、正確さも求められるため、固定資産管理システムの導入がおすすめです。

それぞれの資産の管理を担当する部署が、各自でシステムに必要項目を入力していくことで、管理業務の負荷が軽減し、最新情報を総務・経理部門が把握することができます。それに伴い、新たな資産購入プランもたてやすくなります。パッケージシステムの多くは、最新の税法・会計基準に対応しており、減価償却費も自動計算してくれるため、計算や入力のミスも減少でき、業務品質を向上につながります。

5. ProActiveの固定資産管理の紹介

SCSKのERPパッケージ「ProActive C4」は、28年間、6,300社、280の企業グループを超える導入実績を持つProActiveシリーズの最新バージョンで、充実した固定資産管理の機能も備えています。

「ProActive C4」では、企業内の固定資産に加え、少額資産やリース資産も一元的に管理できます。台帳に記載された資産構成の明細まで管理可能で、物件ラベルの作成や棚卸確認表などの管理帳票により、物件棚卸業務の効率化を支援します。また、資産の除売却、管理部門移動や資本的支出等、さまざまな履歴も統合して管理することが可能です。

日本基準だけではなく、IFRSの償却費計算(会計用・管理用・税務用)を含む計5種類の償却費管理や、構成要素ごとに減価償却を行うコンポーネントアカウンティングに対応しています。

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